ぽっくるな日々

Monday, June 19, 2006

ヒロシマという場所

夏です。暑いです。梅雨だというのに、雨が降りません。
外を歩くと、「遠赤外線グリルでジリジリ焼かれるお魚」な気分になります。
暑さに弱いぽっくるは、夏が苦手な生き物です。

夏が苦手な理由は、もう一つあります。それは、ここが広島市だということです。
あろうことか、うちの会社は原爆ドームのご近所さんです。
会社の窓から、見えちゃうくらいご近所です。

私は生粋の広島県人です。
3歳の時に「おこり地蔵」の紙芝居を見せられたのを皮切りに、東京大空襲・沖縄戦・ナチスのユダヤ人虐殺・ベトナム戦争など、
ありとあらゆる種類の「平和教育」を受けてきました。

もちろん、従軍慰安婦や南京大虐殺といった加害者としての歴史も、小学生のころから叩き込まれてきました。
もう二度と、「平和教育」には関わりたくないというのが、本音だったりします。

それなのに現在、私は原爆死没者名簿を作成しています。
死亡日に延々と、昭和20年8月6日と打ち込んでいくのは、精神的に非常にしんどいです。

窓の外には原爆ドーム、手元には死没者名簿。電話をとれば、原爆関係の絵本の注文。
雲一つない青空が広がっているのに、私の心はブルーです。

原爆ドームが見下ろせる14階建てのマンションが、「景観を損ねる」と問題になっています。
道路を挟んで向かい側に建つ商工会議所や、すぐ横に建っている旅館、老舗のデパートや乱立するビルの方が、
よっぽど景観を損ねているのに、なぜあのマンションが問題なのか、非常に謎です。

「あれだけ高層ビルが建ってるのに、いまさら何を・・・」とか
「厳島神社じゃあるまいし、原爆ドームと景観って関係あるのか?」とか
「原爆ドームの隣になんか、本当に住みたいのか?」とか
いろいろ突っ込みたいことは多いのですが、各方面の方々から激怒されそうなので、黙っておくことにします。

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